飛行場めぐり

定期路線のある空港を見て回ってました

JALが事故った件、一考の余地あり

久方ぶりに乗務員ではなく乗客の負傷者が出たわけで、
残念なことではあるが、この場合しょうがないともいう。

第1報を聞いたときは整備問題かなと思ったものの、突然の大雪ということなので、運が悪いというよりない。
もちろん、ほかの期待も同様の状態であったであろうことから、なぜあの便だけ?
というのはあるが、はっきり言ってただの運。

わずか2日で話題が沈静化してしまったが、ジカ熱の一件のほうが報道としては大切だ…。
ただし、報道内容を見てわかるのは、
「比較的スムーズに脱出できた」というニュアンスのものと「危機一髪」系に分かれる奇妙さ、
どことなく大げさにしたいマスコミ根性なんだろう。
いろいろ考える際に、余計なノイズになるという気がしてならないが。


ところで、当日の事故機の動きだが、
どうにも報道が邪魔をして明確な動きがつかめないでいる。

大荒れになる直前に出発して、大雪に遭遇。
その後どのような時系列で事故機が移動したのか?

再度誘導路から滑走路へと向かう途中でエンジンが停止したのだろうか?
それはないだろう、大雪食らった以上は、いったんは雪を払い落とさなければならない。
ならば誘導路から駐機場なりに戻ろうとしたはず。
おそらくこのタイミングでエンジン停止に至ったと考えるのが無難。
滑走路に行こうが、駐機場に行こうが、推力は上げて機体を動かさなければいけないので、その際の衝撃やら何やらで雪の塊で物も飲み込んだ、というのは合理性があると思う。
そして再点火…の訳はなく、機長は再点火の操作をしていないと言っている。
上空ではなく、地上で慌ててエンジンの再始動を試みるとは考えにくい。
どうせ地面に足はくっついているのだし、「動けねーんだけど」と連絡すれば救援が駆けつける。
単にエンジンに異常が発生したので、なんだなんだとやっているうちに、匂いがきつくなって「とりあえず逃げるが勝ち」、ということで脱出に踏み切ったのではなかろうか。

このように考えると、別段誰かが何か悪いことをしたようには感じない。

また、雪対策をしていなかったという話も一時聞かれたが、
雪も降っていないのにデアイサーを使うはずもない。
仮にアンチアイシング液を使ったとしても、効果があるのは20分~30分位だったと記憶している。
何よりエンジン内にぶっかけるようなところを見たことがないし、かけたとしてもタービンの回転でぶっ飛んでしまうことは間違いない。

今回のように30分も大雪にさらされたとして、吸気口に雪が積もったとしよう。
その積もった雪を吸い込んでエンジンが笑い始めても、それはどこの会社でも起こしえる。
どのようにすべきという明確な思想がある訳でもないく、「たまたま」起きた事象。

どうしようもなかった、これはつまり「想定に漏れがあった」という話になる。
安全の大基本、ヤバイと思ったら騒げ。