飛行場めぐり

定期路線のある空港を見て回ってました

手荷物搭載なしの原因はBAGGAGE DROP

別に、手荷物を乗せようが後続便に乗せようが、安全上の問題にはなりゃしません。
なので、あんまり注視していないんですが…。

手荷物を乗せずにフライトするなんてことは、前代未聞ということはなく、乗せずにフライトしちゃっている会社は過去にもあります。
ヨーロッパと南米を結んでいる会社だったか、北米だったか覚えちゃいませんが、重量と燃料の関係で乗せなかったという奴と、全然別の便に乗せちゃたというニュースを聞いた覚えが。
とはいえ、所詮それがニュースになるくらいなので、滅多にあるような話でもないと思います。


問題になる12日の事案をANAの遅延情報などをもとに確認してみると、
装置の故障が起きたのは6:30(公式には6:50)~8:00、
6:30としているのは、沖縄行きの便の遅れがこの故障に依存するものではないか?という仮定に基づく。

で、手荷物を乗せずにフライトした便(AirDo15等)を見ると8:00以降の便であることがわかる。
つまり手荷物を乗せずにフライトした便は装置の故障が復旧した後。
# 「手荷物を残して輸送しよう」という決定をしたタイミングで、「装置の故障中」だった可能性は高いですが。
ともかく、この決断は早かったと思う。

しかし、この判断でなぜに「BAGGAGE DROP」が影響したと考えたのでしょう?。
簡単です。
報道映像のほとんどが「BAGGAGE DROP」ばかりです。

有人の手荷物カウンターは保安検査場Dの脇くらいしかない。
他は「BAGGAGE DROP」と自動発券機ばかりです。
だから、映像のほとんどが「BAGGAGE DROP」になってしまいます。

もし、今回のように手荷物搭載にトラブルが発生したとき、取り得る対応はいくつかありますが、

確実なのは力技で積んでしまうことです。
つまり人手をかき集めて捌いちゃう。
これは装置の故障は復旧していたので、不可能とも思えない(装置は常時フル回転しているわけもないので、その余裕で時間を回収することはできそう)。

もう一つは、条件付運航、または欠航を挟む形で捌く便数を減らす。
1便くらいの振り替えができないほど満席というわけではない」、のが前提ですが、主要幹線の便が常時100%ということはありません。
荷物の混乱は機械任せにできるので無理はない。
ただ、有人のカウンターが少ないので、欠航便の乗客をいかに早く捌いていくかが肝です。
この点、「有人のカウンターが少ない」という事実は混乱を招く大きなリスクでもあります。
そして有人ということで人員も必要です。

一応、影響を無難に抑える手段としてはこれだけではないでしょうか?
しかしこれらの手段は、羽田空港という大量の人の流れの中で、「BAGGAGE DROP」による人員の減少と、カウンターの減少、という現実が突き付けられたとき果たして選択できたのか?。
もしかしたら、今回のトラブルの対応も羽田で対応できたのだろうか?
地方空港の人員に取ってもらうよりなかったのではないか?

そのように考えて行くと、
ANAの取った、手荷物を搭載せず羽田での対応から「逃げる」という手は最後に残されていた道で、
「BAGGAGE DROP」を入れすぎたのが一番の問題ではないか?

そう考えるわけです。